曲線部において遠心力が大きくなると車内の人を横方向へ押しつける力となり、人体に不快感を与えることになる。そのため、十分な片勾配を設けて円曲線区間の横断面を設計することが望ましい。ただし、設計速度より低い速度で走行する車両は、この片勾配によって曲線の内側へ向かおうとする力に対抗して不自然なハンドル操作を強制されたり、制動時に横滑りしたりすることや凍結時の発進などを考えると、あまり大きな片勾配をつけることはできない。以上のような理由から、曲線部の片勾配の最大値が道路構造令において規定されている。